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痛風と呼ばれているものは、高尿酸血症という病気です
高尿酸血症とはどのような病気なのでしょうか
高尿酸血症とは、体内の尿酸が基準値より高くなってしまう状態のことです。尿酸はプリン体や細胞の新陳代謝によって生成されますが、血液中では水に溶けにくく針状に結晶化します。この尿酸の結晶が関節などに蓄積し炎症反応を起こすと、非常に強い痛みが生じます。この痛みを来した状態が「痛風」と呼ばれる疾患です。
高尿酸血症は男性に多い病気です
高尿酸血症は、男性によく見られる病気で、男女比は9:1となっています。女性ホルモンには、腎臓から尿酸を排出する働きがありますが、50歳以上では女性ホルモンの分泌が減少するため、男女の発症率の差が縮まる傾向があります。
痛風(高尿酸血症)の症状
尿酸の結晶は、特に足の指の関節に析出することが多く、その他足の甲や足首、膝の関節、手の指の関節にもたまることがあります。また、外耳の一部に「痛風結節」と呼ばれる塊ができたり、尿路結石として発作的な激痛を引き起こしたりする場合もあります。
このような症状はありませんか?
- 足の親指の付け根の関節に激痛や腫れがある
- 一度にひとつの関節だけに症状がでる
- 関節の部位が赤い
- 関節の腫れがある
- 症状が出てから1日以内にピークに達する
- 以前にも同じような症状があったことがある
- 検診の血液検査で尿酸値が高い
これらの症状がある場合には痛風の可能性があります。お困りの方は一度医師にご相談をされることをお勧めします。
痛風(高尿酸血症)の治療や予防
高尿酸血症や痛風の治療や予防には、生活習慣の改善が非常に重要です。プリン体は、運動や臓器を動かすためのエネルギー源として重要な物質ですが、摂取量が過剰になると血液中の尿酸量を増やすことになります。
プリン体を多く含む食べ物の摂り過ぎなどに注意しましょう
【プリン体を多く含む食べ物】
- レバー
- 魚卵類
- えび
- かつお
- いわし
- 干し椎茸
など
ビールにプリン体が多く含まれていることは有名ですが、ビール以外のアルコールにも尿酸値を上げる作用があるため、飲酒には注意が必要です。高尿酸血症や痛風を改善するためには、食生活の改善だけでなく、適度な運動による肥満の解消も効果があるといわれています。
治療には、尿酸値をコントロールする薬物療法があります
治療には、血液中の尿酸値をコントロールするために尿酸降下薬を服用する薬物療法があります。痛風の発作が起こっている場合には、初期段階ではコルヒチンという薬剤が使用されます。また、強い痛みがある場合には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を投与することも有効です。
患者さんの状態を把握した上で適切な治療をご提供します
痛風や、尿酸値が高いことでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。しっかりと治療を進めていきましょう。